何度か、
「タロットカード1枚ずつの解釈仕方のセミナーみたいなのをやったらいいのではないか」
「1枚ずつの意味を文章にしたらいいのではないか」
と提案されたことがあります。
提案していただいたこと自体はありがたいことなのですが、私は、カード1枚ずつの解釈を発信することに興味はありません。
1枚ずつの解釈をしている書籍やサイトはいくつもあるので、それは、その方たちに任せておけばいいのかな、と。
タロット占いというのは、占い師のインスピレーションに左右されると感じています。
同じカードが出ても、それをどう感じ取り、どう解釈するのかは占い師次第。
悪いカードが出た、即、NG。
良いカードが出た、即、OK。
というものではありません。
タロットカードは、コンビネーションリーディングです。
出たカード1枚だけの意味を重視するよりも、全体をみて、どう感じるか、どう読み取るか、それぞれの占い師の感性によるものが大きいです。
占いは、単なるアテモノではないと思っているのですが、そんな中でも、
「わ、当たっちゃった」
と思った経験を3つ、紹介します。
ネットで練習のため占ったときの体験
ネット上で、占い希望者が書き込むという掲示板がありました。
何年も前ですが、まだそれほど実績がなかった私は、相談者の占いをしてみようと思いました。
恋愛の悩みで、相談者は女性。
相手はどう思っているのか?といった内容だったかと思います。
もちろん、ネットの掲示板なので、相談者とは全く面識はありません。プロフィールもなにもわかりません。
でも、カードを展開してみて、
「あれ?」
と思ったのです。
その掲示板の相談は、不倫や略奪はNGのルールがあったのですが、
「相手の男性には、奥さん、もしくは結婚する予定の女性がいる」
というふうに感じ取れたのです。
そのまま、
「あの……、お相手には、結婚相手のような親密な女性がいるように思えます」
とお伝えすると、
「すみません、実はそうなんです。彼は既婚者です。ここが不倫NGな掲示板なのはわかっていたのですが」
とお返事が。
あ、当たっちゃった、と思いながら、続きの鑑定をお伝えしました。
マザコンかバツイチ
占いサイトに登録していたことがあります。(今はなくなってしまった)
面接が、電話でサイトの責任者を占うというものでした。
そこのサイトの責任者は男性でしたが、年齢を含め、プロフィールもなにもわかりません。
現在の状況で占ったところ、なんとなく、
「バツイチ?」
と感じました。
でも、何歳の人かもわからない、結婚しているのかもわからないのに、いきなり「バツイチですか?」と言うのも気が引けました。
バツイチじゃなかったら、結婚したことなくて、理由はお母さんにべったり?というふうに思えました。
でも、すごく素朴ないい人のイメージが伝わってきました。
とりあえず、
「ひとつ質問していいですか? ご結婚はなさっていますか?」
とお聞きしたら、
「はい、していたことがあります」
と返ってきました。
ビンゴ!
親権をとって、お子さんを引き取って育てているとのこと。
しばらく、そこのサイトに登録して占い師、させていただきました。
良い管理者さんでしたよ。
自分のも当ててしまった;
占い師って、自分の占いはできないっていう人が多いです。
確かにそうです。私情が入ってしまうから。
でも、なんとなーくやった占いで、当ててしまったことがあります。自分の占い。
そのことは始めたばかりでした。
うまくいかないなんて、思ってもいなかったです。
ところが、たまたまカードを開いていたので、ついでにちょこちょこっとやってみました。
結果。
見事に、「今が絶好調」で、この後、ガラガラと崩れて、終わる、という展開が。
「えー、ありえないよ。この状況から、どうやってそうなるの?」
と思いましたが、その後、見事に的中。
その展開はショックでしたが、唯一の救いは、
「占い、当たったな……」
でした。
でも、占いはアテモノじゃない
こんなふうに当たりました、のエピソードを書いておいてなんなんですが、
占いは単なるアテモノではないと思っています。
心にアプローチしたり、寄り添ったり、こたえを引き出したり、さまざまな役割を担うもの。
それと占いをしてきて感じるのは、人は自分の解釈したいように受け止めるっていうこと。
対面占いをした中で、
「◎◎って言われた」
って後から話しているのが耳に入ってきて、
「え? そこ? そこは強調してないんだけど」
と思ったこと多数。
でも、それでいいんです。心に響いたことが、必要なことのはずだから。
占いは、依存するものではなく、でも、上手に楽しく活用していけば良いと思っています。